流行に左右されない!トレンチコートの魅力

100年以上の歴史を持つトレンチコート

トレンチコートは、第一次世界大戦(1914年~1918年)のイギリス軍で、厳しい寒さの中での戦いに対応するために開発されたもの。原型は1900年頃には考案されていたので、100年以上の歴史があります。「トレンチ」とは塹壕のことで、しっかりとした仕立てや機能性の高さから第一次世界大戦の塹壕戦で対候性を発揮しました。つまり、トレンチコートは軍服が始まりだったのです。その実用性の高さが評価され、ロイヤルファミリーや映画スターなどが着用するようになり一般にも普及しました。

トレンチコートの最も古典的なデザインとされているのが、5つのボタンが2列に並んだダブルブレスト。しかし、今では1列のシングルブレストのものやストラップなどを簡素化したものなど、ブランドによって様々なデザインが展開されています。

機能性の高いトレンチコート

ファッションアイテム化が進んだことによって、近年ではストラップなどのディテールが省略されているものもありますが、軍用コートが基になっていることもあり機能的なディテールもトレンチコートが持つ魅力のひとつです。初期のモデルではセットインスリーブだったという説もありますが、着脱が簡易なラグランスリーブなのでオーバーサイズで着用しやすい作りになっています。

元々はトレンチコートに用いられる生地はウールや防水加工された綿であるギャバジンでしたが、最近では合成繊維や皮革なども使われています。季節の変わり目に活躍することが多いトレンチコートは、小物やインナーの合わせ方次第で様々な雰囲気を演出してくれます。また、ボタンをかけずに前を開けた着こなしなど、いろいろな楽しみ方ができるので魅力的なファッションアイテムといえますね。